2008年9月23日火曜日

NY株急落ダウ終値372ドル安 NY原油急騰一時130ドル 

NY株急落、ダウ終値372ドル安
 【ニューヨーク=山下茂行】週明け22日のニューヨーク株式市場ではダウ工業株30種平均が急反落し、前週末比の下落幅が372ドルに達した。金融機関が保有する不良資産の買い取りなど米政府による総合対策を受けた前週末の上昇(368ドル)が完全に相殺された格好。総合対策の中身がまだ不透明なことに加え、米景気の冷え込み懸念がぬぐえないことなどを嫌気した売りが膨らんだ。
 特に下げがきつかったのが主要金融株で銀行大手JPモルガン・チェースやワコビアは下落率が二ケタに達した。三菱UFJフィナンシャル・グループからの出資を受け入れると発表した証券大手モルガン・スタンレーは朝方は大幅高だったが、その後伸び悩んで小幅安で取引を終了。金融株を対象にした空売りの買い戻しが前週中に一巡、今後の景気冷え込みに伴って金融機関の経営環境が悪化しかねないとの懸念がむしろ前面に出る展開となった。

NY原油急騰、一時130ドル 投資マネー、国際商品市場に
 【シカゴ=毛利靖子】米ドルの先行き不安を手掛かりに投資マネーが再び国際商品市場に流入している。22日のニューヨーク市場では原油先物が取引開始以来の上昇幅を記録し、一時1バレル130ドルまで上昇した。金先物も「質への逃避」資金を集めて急伸した。
 米財務省が最大7000億ドル(約75兆円)の公的資金を投入し不良債権を買い取るとの案を米議会に提示。財政が悪化するとの懸念から、外国為替市場で米ドルが対ユーロで下落したのがきっかけ。
 ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で指標となるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)先物で指標となる期近の10月物は22日が取引最終日。米国発の景気冷え込みが世界に広がり燃料需要を鈍らせるとの観測から10月物を売っていた投資ファンドが、あわてて先物を買い戻したことも、価格上昇に拍車をかけた。通常取引の終値は前週末比16.37ドル高い120.92ドル。

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