2009年11月27日金曜日

円続伸、一時84円82銭14年4ヶ月ぶり独歩高の様相

円続伸、一時84円台 独歩高の様相に
 外国為替市場で円相場の上昇に歯止めがかからず、27日早朝に一時、14年4カ月ぶりの高値となる1ドル=84円82銭まで上昇した。アラブ首長国連邦(UAE)ドバイ首長国の資金繰り不安などから、欧州や新興国経済の先行きに不安感が高まり、ユーロ売りが加速。円はドル売りだけでなく、ユーロ売りの受け皿にもなっており、円独歩高の様相が強まってきた。藤井裕久財務相の円高けん制発言で大きく値を戻す場面もあり、当局の介入姿勢を試しながらの神経質な取引が続いている。
 27日早朝のシドニー市場で、円相場は前日の東京市場でつけた高値の86円29銭を突破すると、損失確定のドル売りを巻き込みながら一気に84円台まで上昇。1995年7月上旬以来の高値を付けた。午後1時15分現在は86円台前半で取引されている。
 円ドル相場はここ数日で円高・ドル安が加速していた。米連邦公開市場委員会(FOMC)が24日発表した議事要旨で「秩序だったドル安」とドル安を容認する姿勢をにじませたのをきっかけに、ドルの先安観が強まり、円が買われた。(15:50)

2009年11月26日木曜日

国内金26年2ヵ月ぶりの高値 一時3370円に上昇「ドル不信」で資金流入

 国内金26年ぶり高値、グラム3370円に一時上昇
 国内の金価格が26日、26年2か月ぶりの高値を付けた。
同日の東京工業品取引所で、取引の中心となる金先物価格(2010年10月渡し)は
一時、前日比11円高の1グラム=3370円まで上昇した。
ニューヨークの金先物市場が史上最高値を更新し続けているためだ。
 国内の金小売り価格も上昇しており、金地金大手の田中貴金属工業で前日比15円高の1グラム=3535円(税込み)を付けた。
  東京金26年ぶりの高値 「ドル不信」で資金流入…26日
26日の東京工業品取引所で国内の金価格が上昇して先物、小売価格ともに26年2か月ぶりの高値を付けた。
急激な円高・ドル安で「ドル不信」を強めた投資家が安定した投資先として資金を振り向けていることが背景にある。
 金先物取引の中心となる2010年10月渡し価格は一時、前日比11円高の1グラム=3370円と
1983年9月以来の水準まで上昇した。
小売価格も値を上げ、田中貴金属工業で同15円高の1グラム=3535円(税込み)を付けた。
 金が金融商品として見直されていることも活発な取引の要因だ。
金価格に連動した上場投資信託(ETF)が増え、東京、大阪両証券取引所では3本のETFが上場している。
毎月一定額で金を購入する「純金積み立て」の利用者も増加している。
田中貴金属の口座数はリーマン・ショック直後の08年10月と比べて約26%増となっている。

2009年11月2日月曜日

11月相場入り東証大引け大幅反落1万円割れ9802円 米株安円高で輸出株売り

東証大引け、大幅反落し1万円割れ 米株安や円高で輸出株売り
 11月相場入りとなる週明け2日の東京株式市場で日経平均株価は大幅に反落。終値は前週末比231円79銭(2.31%)安の9802円95銭で、再び節目の1万円を割り込んだ。10月7日(9799円)以来の安い水準となる。前週末の米株式相場の急落や円相場が一時1ドル=89円台まで上昇したことを嫌気し、輸出関連株を中心に売りが膨らんだ。後場は自律反発狙いの買いや上海株式相場の上昇を受け、やや下げ渋った。東証株価指数(TOPIX)も反落した。
 前週末の米ダウ工業株30種平均は249ドル安と半年ぶりの下げ幅を記録。経済指標の減速を受けたクリスマス商戦の不振懸念や、商業用不動産市況の悪化による金融不安の台頭が重荷になった。米ノンバンク大手CITグループの経営破綻も追い打ちをかけ、朝方の日経平均は下げ幅を300円近くまで拡大する場面があった。自動車やハイテクのほか、資源や不動産株の下げも目立った。
 ただ、主要企業の4~9月期決算では総じて損益改善傾向が示されているとあって、過度に下値を売り込む動きは限られた。電力や好業績の小売りなど内需株には消去法的な買いが入ったほか、規制緩和期待から消費者金融株が軒並み値幅制限の上限(ストップ高)まで上昇した。
 東証1部の売買代金は概算で1兆2919億円、売買高は18億1159万株。東証1部の値下がり銘柄数は1087、値上がり銘柄数は473、変わらずは122だった。
 三菱UFJ、東芝、トヨタ、野村、三井住友FG、ホンダが売られ、DIC、三井不、スクリンの下げがきつい。前週末に決算を発表したソニーが急反落。半面、オリックスが買われ、武富士やアコム、プロミスがストップ高で比例配分された。みずほFG、ファストリは横ばい。会社更生法の適用申請を発表したロプロは売買停止措置が取られた。
 東証2部株価指数は反落。大幸薬品、FDK、日食品が売られ、ラオックス、オリコ、バナーズが買われた。