2007年11月17日土曜日

2,3年後に証券市場のマル秘判明か

破たんの山一証券 資料が刊行
 平成9年に経営が破たんした山一証券の経営資料がマイクロフィルムに収められ、
東京の出版社が刊行を始めました。
 証券会社の内部資料の公開はきわめて珍しく専門家は日本の証券市場の実態を知る
重要な手がかりになると話しています。     
 この資料は、東京大学経済学部図書館が山一証券から譲り受けて整理を進めているもので、
段ボール箱687個に及びます。   
 明治30年の創業から平成9年の経営破たんまでの100年にわたる内部資料で、
取締役会の会議録や全国支店長会議に関する書類などこれまで公開されていないものがほとんどです。
今回刊行されたのは、整理が終わった資料およそ2500点のマイクロフィルムで、
昭和40年の経営危機に関するものが中心です。
 危機が初めて新聞で報じられた日の支店からの報告をまとめた書類には、
「マル秘」の印が押され、「解約・大口のキャンセルあり」、
「地方法人筋があらためて警戒的になった」などと生々しい記述がみられます。
 一方、平成9年の経営破たんを招いた不正経理などに関する資料は現在も整理作業が続けられ、
2、3年後に公開される見通しです。
 東京大学経済学部の伊藤正直教授は、「証券会社の内部資料の公開は世界的にみてもきわめて珍しい。
この資料を読み解くことで、バブルが崩壊した90年代の日本経済の実態や
戦前からの日本の証券市場の特徴を具体的に知ることができる」と話しています。

11月17日 7時10分

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