2008年9月22日月曜日

三菱UFJと野村 出資や買収

三菱UFJ、モルガンに出資 金融の世界再編、日本勢参入
 世界的な金融再編劇に日本の金融機関も相次ぎ加わる。三菱UFJフィナンシャル・グループは22日、米証券大手モルガン・スタンレーの第三者割当増資に応じ、最大20%出資して筆頭株主になると発表した。出資額は9000億円規模と、海外金融機関を対象にしたM&A(合併・買収)では過去最大となる見通し。野村ホールディングスも同日、経営破綻した米リーマン・ブラザーズのアジア部門の買収で基本合意した。
 モルガンが巨額増資によって生き残りを目指す方針を固めたことで、今後は米証券最大手ゴールドマン・サックスの対応に焦点が移る。大手邦銀では三井住友フィナンシャルグループがゴールドマンと歴史的に親密な関係にあり、両社の対応に注目が集まりそうだ。
経営不安に直面しているアメリカの金融機関に対して、「三菱UFJフィナンシャル・グループ」と「野村ホールディングス」が相次いで出資や部門買収に乗り出しました。長らく不良債権の処理に追われ、海外で遅れをとっていた日本の金融機関が、国際的な競争力を高めることができるのかどうか注目されます。
三菱UFJフィナンシャル・グループは、アメリカの証券大手のモルガン・スタンレーに対して最大で20%の株式を取得することで合意し、出資額は9000億円と日本の金融機関による海外投資としては過去最大規模となる見通しです。また、証券最大手の野村ホールディングスも、経営破たんしたリーマン・ブラザーズのアジア部門を買収することを決めました。アメリカの金融業界では、リーマン・ブラザーズが経営破たんしたあとも、保険最大手のAIGが政府に救済されたほか、モルガン・スタンレーなど証券大手も軒並み株価が急落し、金融機関の経営不安が一段と深刻化していました。このため、サブプライムローン問題の損失が欧米の金融機関に比べて少ない三菱UFJや野村が出資や買収に乗り出したもので、不良債権の処理に追われ、海外で遅れをとっていた日本の大手金融機関が、国際的な競争力を高めることができるのかどうか注目されます。

野村 買収てこに海外で攻勢へ
経営破たんしたアメリカの大手証券会社「リーマン・ブラザーズ」のアジア部門を買収することで基本合意した証券最大手の「野村ホールディングス」は、買収をてこに海外のビジネスで攻勢を強める方針で、経営が悪化して再編や事業売却に追われる欧米の大手証券会社とは対照的な動きとして注目されます。
発表によりますと、野村ホールディングスは、リーマン・ブラザーズの日本やオーストラリアを含むアジア部門に勤めるおよそ3000人の雇用を引き継ぐ一方、アジア部門が保有するみずからの取り引きに関連する資産や負債は引き継ぎの対象から外しています。野村は、企業買収の仲介などの事業でノウハウを持つリーマン・ブラザーズのアジア部門の優秀な人材が経営破たんで流出することを防ぐために、すべての従業員の雇用を引き継ぐという異例の内容を合意の中に盛り込みました。今回の買収をてこに、野村は、アジア事業を一気に強化するなど海外のビジネスで攻勢を強める方針で、経営が悪化して再編や事業売却に追われる欧米勢とは対照的な動きとして注目されます。
野村、米リーマンのアジア部門買収で合意 欧州は最終調整
 野村ホールディングスは22日、米リーマン・ブラザーズとの間で、日本を含むリーマンのアジア太平洋部門の買収で基本合意したと発表した。買収金額は200億円強。高度なノウハウや豊富な人材を中心にリーマンのアジア事業を引き継ぎ、海外市場で攻勢をかける。野村はリーマンの欧州地域での事業買収でも合意に向けて最終調整に入った。
 買収の対象は日本や中国、インド、オーストラリアなどで展開するリーマンのアジア事業。業務内容は株式売買やM&A(合併・買収)助言を担う投資銀行部門など。同事業の買収を巡っては野村のほか英銀大手のバークレイズや同スタンダード・チャータードが名乗りを上げていたが、野村が2社を上回る買収価格を提示し、落札した。

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