2008年4月6日日曜日

金融機関損失97兆円 90年代日本金融危機に匹敵

IMF=国際通貨基金は、アメリカのサブプライムローンの焦げ付きが急増したことをきっかけに、世界の金融機関の損失が日本円にして97兆円に上るという試算をまとめ、「1990年代の日本の金融危機に匹敵する規模だ」と指摘しました。
IMFは8日、「世界金融安定報告」を発表し、アメリカのサブプライムローン問題をきっかけに世界の銀行や保険会社、年金基金などが計上する損失があわせて9450億ドル、日本円にしておよそ97兆円に上るという試算をまとめました。これは去年以降、焦げ付きが急激に増えたサブプライムローン関連のみならず、アメリカの景気減速に伴って価値が下がったさまざまな金融商品の損失を含めているということで、IMFは報告書で「1990年代の日本の金融危機に匹敵する規模だ」と指摘しています。これについて、IMFのカルアナ金融市場局長は、記者会見で「主要な中央銀行などが速やかに対策を打ち出したにもかかわらず、金融市場は依然動揺している」と述べました。そのうえで「現在の金融市場の状況を是正するために公的資金の活用が必要となる時期が訪れるかもしれない」と述べて、各国の金融当局が公的資金の投入も視野に入れて対応策を検討する必要があるという考えを示しました。

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